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ポータブル電源の耐用年数

ポータブル電源は繰り返し充電して使用できる蓄電池を持ち運びできるようにしたもののことです。バッテリーに採用されている電池にはさまざまな種類があり、想定されているサイクル数が異なっています。

ポータブル電源の寿命は使用されている電池の種類によって変わるため、目安となる耐用年数も種類によって違います。

普段使いするのではなく、非常時の備えとして導入するのであればより気になる、寿命や、使用されている蓄電池の種類を紹介します。

ポータブル電源の耐用年数

ポータブル電源に使用される蓄電池の種類

電気を蓄えておく電池には、使用される素材によって、ニッケル水素電池や鉛蓄電池、更にリチウムイオン電池といった種類があります。用いられている素材によって、充電可能回数(サイクル)も変わり、向いているとされる用途も異なってきます。

ポータブル電源に使用されているのは、主にリチウムイオン電池です。リチウムイオン電池は充電容量が多いことや、充放電を繰り替えしても容量が減少しにくいという特徴があり、ポータブル電源の用途に向いているのです。

リチウムイオン電池は、さらにリン酸鉄リチウムと三元系の2種類に分けられます。

同じリチウムイオン電池でも、素材によって特徴が異なります。

ポータブル電源の寿命

ポータブル電源は、使用されている素材や使い方によって寿命が異なりますが、目安となる寿命を「サイクル回数」によって表します。

サイクル回数とは、充電と放電の1セット=1サイクルとカウントし、それを基準に寿命を表した回数のことです。サイクル回数のカウントの仕方は、完全放電から満充電、そして完全放電の過程です。

通常時に蓄電池を完全放電することはほとんどありませんが、充放電の往復した幅でカウントしていきます。そのため、目安となるサイクル回数が表示されていても、使用状況によって寿命は大きく変わるのです。

ポータブル電源を製造しているメーカーによっては、サイクル回数を公開していないものもあります。そこで参考になるのはメーカー保証年数。メーカー保証では、蓄電池の容量保証があるため、保証期間中であれば蓄電池の容量が一定以下にならないと期待できます。

どのような環境下で使用しているかは異なっていても、メーカー保証年数の期間内であれば、一定容量以下にはならないと保証されているので、「寿命」と見積もって妥当だと考えられます。ポータブル電源であればおおよそ6年ほどが目安。大型の蓄電池のようなものは、有償・無償の違いはありますが、保証期間が10年程とられているケースもあります。

そのほかに、蓄電池の法定耐用年数です。これは国税庁によって定められている減価償却のための期間で、各減価償却資産に対して設定されています。もちろん6年を過ぎたからといって使用できなくなるわけでもありませんし、使用してはいけないというわけでもありません。あくまでも法定上の耐用年数です。

もちろんバッテリーの蓄電容量は徐々に減少していくため、ポータブル電源は10年を目安に修理や交換を検討することが多くあります。

活用シーン別
業務用ポータブル電源 3選

BCP・非常用の【安定稼働】な
業務用ポータブル電源

IPS-3000A
(株式会社アイ・ディー・エクス)

株式会社アイ・ディー・エクスのポータブル電源

引用元:「株式会社アイ・ディー・エクス 公式HP」https://www.idx.tv/products/index.php/item?id=573
製品の特徴
9種の保護回路搭載で安心
日本製&日本での保守対応
重さ:55kg
容量:3,000Wh
出力:3,000w

長時間使用する方用の【大容量】な
業務用ポータブル電源

EPU-8125
(株式会社エジソンパワー)

産業用蓄電池開発・製造センター.comのポータブル電源

製品の特徴
バッテリー容量8,155Wh
省エネに優れた給電方式
保護回路の種類数:記載無
重さ:約110kg
出力:2500w

日常的に使用する方用の【超軽量】
な業務用ポータブル電源

BN-RB10-C
(株式会社JVCケンウッド)

株式会社JVCケンウッド 公式HPのポータブル電源

引用元:「株式会社JVCケンウッド 公式HP」https://www.jvc.com/jp/portable-power-supply/lineup/bn-rb10-c/
製品の特徴
本体重量わずか10.9kg
ハンドル収納でコンパクト
保護回路の種類数:4種類
容量:1002Wh
出力:1000w

※2021年6月25日時点、公式HPに活用事例が掲載されている企業の中から、それぞれ以下の基準で選定しました。
・BCP対策や非常用にオススメの電源:バッテリー内の保護回路の種類が一番多かったもの
・イベントなど長時間の使用にオススメの電源:バッテリー容量が一番大きかったもの
・日常的な用途にオススメの電源:重量が一番軽かったもの