コロナ禍において、バックアップ電源の重要性がにわかにクローズアップされるようになりました。 というのも、ワクチンの保管には温度を低く保つ必要があり、万が一電源が遮断されるようなことがあれば保管しておいたワクチンが全て使えなくなってしまうからです。
ワクチンを冷凍保存しておくためのバックアップ電源として使われる業務用ポータブル電源について、求められる性能や、その使われ方などについてまとめました。
\注目/
【安定稼働・大容量・超軽量】
業務用ポータブル電源はここから選ぼう
新型コロナウイルスに対するワクチンが開発され、その保管には医療用の冷凍庫が必要になりました。このワクチン保管に必要な冷凍庫が「ディープフリーザー」と呼ばれています。
新型コロナウイルスワクチンは温度変化の影響を大きく受けるため、超低温を保つ必要があります。一時たりとも電源供給が途絶えてはならない状況で、バックアップ電源の確保はもはや必須と言えるでしょう。現在、既に各社からディープフリーザー対応の業務用ポータブル電源が販売されていることからも、その注目度の高さが伺えます。
新型コロナウイルスのワクチンはmRNAという遺伝子を使っており、長期間の保管や輸送にはマイナス70度以下の超低温保存が必須です。温度管理を怠った場合、ワクチンの有用性や安全性は低下し、廃棄せざるを得なくなる場合も。
日本での停電発生頻度そのものは決して高くありませんが、台風のような自然災害で一度停電してしまうと復旧に時間がかかる傾向があり、電気が通らない時間が長引く点が問題になります。2018年から2019年に発生した台風時に起こった停電の場合、その99%が復旧するまでに3日~2週間近くかかったというデータもあり、冷蔵庫用のバックアップ電源の必要性が伺えるでしょう。
実際にワクチン保管用の冷蔵庫の温度上昇でワクチンが廃棄された事例もあり、このケースでは庫内の温度が9度まで上昇し、その際の対応が遅れたことが廃棄の原因となっています。使用していた冷蔵庫はワクチン保存用のものだったことからも、より万全の状態を目指すために非常時の対策はより欠かせないものと分かります。
参照元:川崎市公式ホームページ(https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000129616.html)
参照元:丸紅エネブル蓄電池公式サイト(https://marubeni-eneble.com/media/maker/a28/)
まずはディープフリーザーに対応したポータブル電源でなければいけません。各社のHP等を確認し、お持ちのメーカーで動作確認がされているかをチェックすることをおすすめします。容量については特別大きい必要はありませんが、出力についてはディープフリーザーの消費電力に見合っているかを必ず確認しましょう。
ディープフリーザーのバックアップ電源として活用するためには、UPS機能が欠かせません。 停電発生時に瞬時にバッテリーから電源供給が再開されるので、万が一の時でも冷凍庫の温度が上がる前に電力を供給できます。その切り替え時間は、おおむね10ミリ秒以下となっており、ワクチンを保管するためにはこのレベルのUPS機能が求められます。
業務用ポータブル電源をコロナワクチン保管のためのディープフリーザー用バックアップ電源として使用する場合、欠かせない機能がUPS機能。停電して冷蔵庫の温度が上がってしまうより先に、即座に電源切り替えができなければワクチン保管用電源としては意味を成しません。
またワクチンは人命にかかわるもの。品質劣化は絶対に避けなければならないため、ポータブル電源を選ぶ際も安全性がどれだけ保証されているかの確認が必須です。また外国製だと万が一の問い合わせの際に手間取る場合も。日本製かどうかも重要なチェックポイントになります。
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※2021年6月25日時点、公式HPに活用事例が掲載されている企業の中から、それぞれ以下の基準で選定しました。
・BCP対策や非常用にオススメの電源:バッテリー内の保護回路の種類が一番多かったもの
・イベントなど長時間の使用にオススメの電源:バッテリー容量が一番大きかったもの
・日常的な用途にオススメの電源:重量が一番軽かったもの