リチウムイオン蓄電池が使われているスマートフォンやタブレット端末は、電気用品安全法(PSE)に基づく適合性検査を受けて通ることによって、一定の安全性を担保することができます。では、同様にリチウムイオン蓄電池が使われている業務用ポータブル電源の場合はどうでしょうか。ここでは、業務用ポータブル電源の安全性とPSE適合性検査について説明します。
\注目/
【安定稼働・大容量・超軽量】
業務用ポータブル電源はここから選ぼう
冒頭でも触れましたが、PSE適合性検査は、「電気用品安全法(PSE)」という法律で定められた安全基準への適合性を確認するための検査です。電気用品安全法(PSE)は、発火や感電など電気用品にまつわる事故を防止する目的で制定された法律のことで、2001年に施行されました。同法では、規制対象として457品目の「電気用品」と、116品目の「特定電気用品」を指定しています。
これら規制対象の電気用品と特定電気用品に指定されている製品を製造・販売するためには、当該製品が電気用品安全法(PSE)で定める技術基準に適合(クリア)していることを証明しなければなりません。この証明を行うための検査がPSE適合性検査です。PSE適合性検査をクリアした製品は、PSE認証マークを表示して製品を製造・販売できるようになります。
リチウムイオン蓄電池やモバイルバッテリーは電気用品安全法(PSE)の対象ですので、PSE適合性検査を受けて技術基準の適合を確認し証明する必要があります。一方、業務用ポータブル電源はリチウムイオン電池が使用されていますが、交流電力を出力できるポータブル電源の本体はモバイルバッテリーとはみなされず、電気用品安全法の対象にならないため、同法が定める技術基準の適合を確認し証明する義務はありません。
前項で説明したとおり、業務用ポータブル電源の本体は電気用品安全法の対象ではありません。よって、電気用品安全法が定める技術基準の適合を確認するための適合性検査を受ける必要はなく、安全性を判断するための「PSE認証マーク」の表示義務もありません。
ただし、業務用ポータブル電源の付属品としてACアダプターが販売される場合、ACアダプターについては電気用品安全法の規制対象になります。ACアダプターは直流電源装置として特定電気用品に該当するからです。故に、ポータブル電源の付属品であるACアダプターは、PSE適合性検査を受けてクリアし、販売の際にはPSE認証マークを表示する義務があります。
PSE適合性検査は、電気用品安全法(PSE)が定める技術基準への適合性を確認するための検査です。同法の規制対象となる457品目の「電気用品」と116品目の「特定電気用品」に関しては、PSE適合性検査を受けてクリアし、PSE認証マークを表示しなければ販売できません。
業務用ポータブル電源に関しては、ポータブル電源本体は電気用品安全法の対象外ですので、PSE認証マークの表示義務はなく、それによって安全性を判断することもできません。付属品のACアダプターは電気用品安全法の対象であり、PSE認証マークの表示が義務付けられています。
BCP・非常用の【安定稼働】な
業務用ポータブル電源
IPS-3000A
(株式会社アイ・ディー・エクス)
長時間使用する方用の【大容量】な
業務用ポータブル電源
EPU-8125
(株式会社エジソンパワー)
日常的に使用する方用の【超軽量】
な業務用ポータブル電源
BN-RB10-C
(株式会社JVCケンウッド)
※2021年6月25日時点、公式HPに活用事例が掲載されている企業の中から、それぞれ以下の基準で選定しました。
・BCP対策や非常用にオススメの電源:バッテリー内の保護回路の種類が一番多かったもの
・イベントなど長時間の使用にオススメの電源:バッテリー容量が一番大きかったもの
・日常的な用途にオススメの電源:重量が一番軽かったもの